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秘密証書遺言の作成方法、メリット・デメリット、注意点

遺言の内容を誰にも知られずに作成する方法としては、「自筆証書遺言」の他に「秘密証書遺言」という方法があります。

 

少なくとも遺言を作成した事実だけは明確にしたいということであれば、秘密証書遺言も選択肢の一つとして検討してみましょう。


目次


1、秘密証書遺言とは

秘密証書遺言とは、遺言の内容を自分以外の誰にも公開せずに秘密にしたまま、公証人に遺言の存在のみを証明してもらう遺言のことです。

2、秘密証書遺言のメリット・デメリット

秘密証書遺言のメリットとデメリットをそれぞれご紹介します。

 

✅メリット

秘密証書遺言の最大のメリットとしては、遺言書の存在を明らかにしながら、遺言内容を誰にも知られず秘密にして保管ができることです。

 

また、自分で手書きができない人でもパソコン等で作成できる点もメリットになります。

 

代筆も可能ですが、誰にも知られたくないという遺言者の事情にはかなっていないかもしれませんね。

 

✅デメリット

秘密証書遺言のデメリットとしては、形式の不備により無効になる恐れがあることです。

 

遺言の内容に関して公証人は一切関与しませんので、形式的な不備があったとしても気付かないからです。

 

せっかく公証役場で証明を受けても、開封後に無効となれば無駄になってしまいますね。

 

また、遺言書を作成した事実だけが公証役場に記録されるのみで、遺言書の原本が保管されるわけではありませんから、遺言書の紛失や未発見のおそれがあるのもデメリットといえるでしょう。

 

3、秘密証書遺言の要件、作成方法

秘密証書遺言の作成方法は次のとおりです。最低限、次の要件を満たす必要があります。

 

遺言書の作成

遺言者が遺言書を作成して、その遺言書に署名し押印をします。


遺言書の封印

遺言者がその遺言書を封筒に入れ、遺言で用いた印章で封印をします。


公証役場で手続き

遺言者が、公証人と証人2人以上の前に封筒を提出して、自己の遺言であること、氏名・住所を申述します。


公証役場で秘密証書遺言が完成

公証人が、その遺言を提出した日付、遺言者の申述を(自己の遺言であること、氏名、住所)を封筒に記載し、公証人、遺言者、証人が封筒に署名・押印をします。


秘密証書遺言の保管

公証役場から遺言書を持ち帰り、自分で保管します。

 


4、秘密証書遺言作成に必要なもの、費用

秘密証書遺言を作成する際は、人違いでないことを証明するために、遺言者本人の実印印鑑証明書が必要となります。

 

公証役場に支払う手数料は、一律で11,000円とされています。

 

5、秘密証書遺言の注意点

  1. 遺言書の封入、封印を遺言者以外の第三者が行っても、第三者が遺言者の面前で遺言書の封入、封印をしたのであれば許されると解されています。

  2. 証人には①未成年者、②推定相続人、受遺者、これらの配偶者、直系血族、③公証人の配偶者、四親等内の親族、書記・使用人はなることができません。

    したがって、事前に証人になる資格を持っている人2名以上に証人になってもらうように依頼しておく必要があります。

    もしご自身で証人を見つけることができない場合は公証役場に相談されるとよいでしょう。

  3. 成年被後見人が秘密証書による遺言をする際には、遺言に立ち会った医師は、遺言者が遺言をするときにおいて精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く状態になかった旨を、封筒に記載し署名・押印をしなければなりません。

  4. 秘密証書遺言は、パソコンによっても作成することができますが、遺言者以外の人がパソコン操作をして遺言書の表題、本文を作成した場合は、「筆者」は遺言者ではなく、パソコン操作をした人になります。

    したがって、そのパソコン操作した人を遺言書の筆者としてその氏名、住所を公証人に対して申述する必要があります。

    これを欠く場合は方式不備で無効になります。

  5. 秘密証書遺言の場合は、公証役場において遺言書が存在することについて記録されるだけで、公証人は遺言書を保管しません。

    自筆証書遺言と同様、紛失、変造、未発見の恐れがありますので、保管に関し注意が必要です。

  6. 外国に在住する日本人は、領事館に行けば秘密証書遺言を作成することができます。

    領事が駐在していない外国の場合はできません。

  7. 秘密証書遺言の場合は、遺言を執行するために家庭裁判所の検認手続きが必要になります。

  8. 秘密証書遺言としての要件を欠いていても、自筆証書遺言としての要件を備えていれば、自筆証書遺言として有効になります。

    秘密証書遺言、自筆証書遺言の両方の要件を満たすように作成しておくと安心です。

6、まとめ

遺言書は、自筆証書遺言や公正証書遺言だけではなく、秘密証書遺言という方法もあります。

 

どの遺言書を作成するにしても、その効力という意味ではどの方法もかわりません。

 

ご自身の状況や希望を考慮した上で、どの方法が最善なのかを検討して頂ければと思います。

 

遺言書の作成なら当事務所へご相談ください

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当事務所は、京都市を中心に関西全域で、遺言書をはじめとする生前対策を支援している行政書士事務所です。

 

ご相談者様のご意思をしっかりとお聞きした上で、争族にならないような遺言書案をお作りするとともに、必要書類についてもすべて当事務所行政書士が代理取得いたします。

 

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遺言書の作成は遺言者の想いや家族構成によって表現方法が異なりますので、確実に遺言を作成したいとお考えの方は是非ご相談ください。

 

ご相談予約は「下記フォーム」か「お電話」からお待ちしております。

 

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

 

行政書士はやし行政法務事務所

代表行政書士 林 宏雄

 

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