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養子縁組はどのようにするか

目次

1,縁組の意思

養子縁組をするためにはまず、縁組をする当事者の意思が必要です。

 

それは養子縁組をすることによって社会通念上親子関係と認められる関係を成立させる意思があるかないかということです。

 

したがって、手続き上届出をする意思だけでは足りません。親子になる意思がないのに、方便として縁組届出をしたような場合には、養子縁組の意思が無いものとして、縁組は無効になります。

 

2,民法で定められている縁組の要件

この記事では養子が成年である場合の要件についてご紹介したいと思います。(未成年者が養子となる場合の縁組については改めてご紹介いたします)

  1. 養親となる者が20歳に達していること
  2. 養子が養親となる者の尊属または年長でないこと
    ※尊属とは父母や祖父母、曾祖父など自分よりも前の世代の血族のことです
  3. 後見人被後見人を養子にするには家庭裁判所の許可を得ること
  4. 配偶者のある者が養子縁組をするには、夫婦共同で縁組をするか、他方配偶者の同意を得ること

 

これらは「縁組障害事由」と呼ばれるものですが、これらの要件を満たさない縁組届出は受理されません。

 

3,縁組の届出

養子縁組を成立させるには、縁組の意思があるからといって、それだけでは成立しません。

 

縁組届を提出することが必要になります。

 

市町村役場に備えおいてある所定の縁組届出用紙に、当事者双方と成年の証人2人以上が署名押印し、その作成した届出用紙を縁組当事者の本籍地住所地市町村役場に提出します。

 

4,縁組の効果

養子縁組が成立すると、養子は養親の嫡出子と同じ身分を取得します。

 

つまり、養子は養親の氏を称することになるし、養親子相互に相続権・扶養義務を負う関係となります。

 

また、養子と養親血族との間にも親族関係が生じます。

 

ただし、縁組が成立したとしても実親または実方親族との関係には影響せず、相続関係や扶養義務も縁組前の状態が継続することになります。

 

そして、相続との関係でいえば、養子を迎えるということは上記のように相続人を増加させることになりますので、相続税の節税効果というものも考えられます。

 

以上、養子縁組はどのようにするかについてはご紹介しました。今回の内容は成年者を養子とする場合、養子縁組一般の要件についてでしたが、未成年者を養子とする場合や特別養子縁組をする場合についてはまた改めてご紹介したいと思います。

 

最後までお読みくださりありがとうございました。

 

行政書士はやし行政法務事務所

代表行政書士 林 宏雄

 

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