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公正証書遺言の作成方法(事前準備編)

 

初めて公正証書による遺言書を作成しようと考えている方は、何をどのように進めてよいか分からないといった方も多くいらっしゃると思います。日常生活では公証役場という場所にそもそも行く機会がありませんので尚更そう感じます。

今回と次回にかけて、公正証書遺言の作成方法についてご紹介したいと思います。

 

大まかな作成の流れが分かると取り掛かりやすいですし、多岐にわたる必要書類についても主なものをご案内いたしますので、参考にして頂ければと思います。

 

目次

1,公正証書遺言について

公正証書遺言は公証役場で公証人に作成してもらう遺言書のことを言います。

遺言書の種類として①自筆証書遺言、②公正証書遺言、③秘密証書遺言の3種類があるわけですが、下記のようなメリットがあることから、費用はかかったとしても、自筆証書遺言や秘密証書遺言よりも公正証書遺言の作成がおすすめです。

  • (※1)公証人が関与することから、方式不備で無効になりにくい
  • (※2)公証役場で原本を保管するため、紛失・隠蔽等のおそれがない
  • 家庭裁判所での検認手続きが不要
  • 文字を書けなくても作成できる
  • 相続人が遺言を発見することも容易(遺言検索サービス)

(※1)公証人・・・法律の専門家であって、裁判官、検察官、弁護士あるいは法務局長など長年法律関係の仕事をしていた人の中から法務大臣が任命した人を言います。

(※2)公証役場・・・公証人が執務する場所のことです。

 

2,公正証書遺言作成の流れ・やるべきこと

全体の流れを把握しておくとスムーズに進みます。

以下①~⑥は事前準備、⑦~⑩は作成当日の流れです。

 

①遺言者の財産をリストアップする(一般的に挙げられているものを以下記載します)

  • 預貯金
  • 現金
  • 不動産
  • 有価証券
  • 自動車など

 

②遺言書の内容を考える

  • 誰に何をどのくらい渡すかの内容
  • 遺言執行者の有無
  • 付言事項(法的効果はありませんが財産の分け方に対する考え方や気持ちなど)を記載する場合はその大まかな内容
  • 証人2名を誰にするか(いなければ公証人に紹介してもらえます(有料))

 

③各種証明書類の取得

  • ご自身の戸籍謄本ほか(後述します)

 

④公証役場へ行き、公証人に遺言内容を伝えるとともに必要書類を提出する

 

(公証人が遺言者からの情報に基づき遺言書原案を作成する)

 

⑤公証人が作成した遺言書原案を確認・検討し、修正箇所などを依頼する。

 

⑥遺言書の原案が確定したら、作成日の調整・決定

 

↑ここまでが「事前準備

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ここからが「作成当日

⑦持ち物の確認

⑧公証役場へ行き遺言書を作成してもらう

⑨手数料支払い

⑩遺言公正証書の正本・謄本の受け取り

手続き完了

 

3,事前に準備するもの

遺言内容によって変わってきますが、おおよその準備書類は以下になります。

  • 遺言者本人の印鑑証明書(3ヶ月以内に発行のもの)
  • 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード等、官公署発行の顔写真付きの身分証明書)
  • 遺言者と相続人との続柄が分かる戸籍謄本
  • 相続人以外の人に財産を渡す場合はその人の住民票
  • 法人に財産を渡す場合は、法人の登記事項証明書
  • 財産に預貯金がある場合は通帳のコピー(表紙と1ページ目)
  • 現金、預金のおおよその残高(メモで大丈夫です)
  • 財産に不動産がある場合は、不動産の登記事項証明書と、固定資産評価証明書(毎年送られてくる固定資産税・都市計画税納税通知書中の課税明細書でも構いません)
  • 証人予定(2名)の氏名、住所、生年月日、職業を書いたメモ(証人が見つけられなければ公証役場で有料ですが手配しれくれます)

各種証明書類の取得で役所へ出向く前に、一度公証役場へ電話を入れて、遺言内容を大まかに伝えた上で必要書類の確認をしておくと安心です。

 

4,主な必要書類の交付手数料、取得できる場所

自治体によっては若干異なるかもしれません。詳しくは各自治体へお問合せください。

書類名 交付手数料

取得できる場所

【( )内は向日市/長岡京市の方を想定】

印鑑証明書  1通 300円

市区町村役場

(向日市役所市民課/長岡京市役所市民課)

戸籍謄本 1通 450円  市区町村役場

(向日市役所市民課/長岡京市役所市民課)

住民票 1通 300円  市区町村役場

(向日市役所市民課/長岡京市役所市民課)

履歴事項全部証明書 1通 600円  最寄りの法務局

(京都地方法務局の嵯峨出張所か伏見出張所)

固定資産評価証明書 土地3筆、家屋3棟まで 300円  市区町村役場

(向日市役所市民課/長岡京市役所市民課)

5,公証役場の手数料

公証役場へお支払いする書遺言の作成費用は、ルールで決められていてどこの役場でも同じです。

遺言書に記載する財産の価額によって以下のように決められています。

目的財産の価額

手数料

100万円以下

5,000円

100万円を超え200万円以下 7,000円
200万円を超え500万円以下 11,000円
500万円を超え1,000万円以下 17,000円
1,000万円を超え3,000万円以下 23,000円
3,000万円を超え5,000万円以下 29,000円
5,000万円を超え1億円以下 43,000円
1億円を超え3億円以下 43,000円に超過額5,000万円ごとに13,000円を加算した額

上記に加え、

  • 全体の財産が1億円以下の場合は、上記手数料に11,000円が加算されます。
  • 遺言書原本が4枚を超えるときは、超える1枚ごとに250円加算されます。
  • 遺言書正本・謄本の交付には、1枚につき250円が必要です。

遺言書原案が完成した時点で、合計手数料を公証人の担当事務官さんに確認しておきましょう。

原則としては、遺言書作成当日に現金で支払います。

6,京都公証人合同役場アクセス

所在地:京都市中京区東洞院通御池下る笹屋町436-2 シカタディスビル5階(地下鉄「御池」駅3-1番出口)

電話:075-231-4338

地図と向きが違うので分かりづらいかもしれませんが、役場が入るビルの北西から撮影したものです。1階にはローソンが入っているので近くまで行けばすぐ分かると思います。

地下鉄「御池」からは徒歩1分。お車の方は専用駐車場はありませんので、近隣のコインパーキング利用になります。


6,まとめ

公正証書遺言を作成するための事前準備についてまとめてみました。

全体のポイントとしては、流れに沿って一つずつ丁寧に進めることです。

 

冒頭にも触れましたが、初めて公証役場を利用される方にとっては分からないことも多いと思いますので、そういった方々のお役に立てればと思います。

 

今回は「事前準備編」でしたが、次回は「作成当日編」をご紹介したいと思います。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

 


当事務所は、京都府向日市、長岡京市を中心に公正証書による遺言書の作成支援を専門とする行政書士事務所になります。将来の不安を安心に変えるお手伝いを精一杯させていただきます。遺言に関心がある今が一番良いタイミングかと思いますので、遺言書の作成に関して気になることがありましたらお気軽にお問合せ頂ければ幸いです。

当事務所のサービスメニュー以外にも、ご相談者様のご希望によって別途お見積りも可能です。

 

その他遺産分割協議書の作成など相続のお手続きに関することや、公正証書作成に関しましても、初回のご相談(対面、オンラインいずれも可)は無料で賜ります。

 

行政書士はやし行政法務事務所

代表行政書士 林 宏雄

 

日本行政書士会連合会(第17271844号)

京都府行政書士会会員(第2655号)

 

京都府向日市寺戸町寺山12-1(向日市役所から車で2分)

電話:075-555-0513



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