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一人暮らしで身体的能力が低下している高齢者の財産管理方法

目次

はじめに

皆さま、こんにちは。

行政書士の林です。

 

遺言書の作成支援活動をさせていただく中で、遺言者様ご本人がご高齢でかつ一人暮らしというケースは意外と多くあります。身内の方がお近くに住まわれている場合は、定期的に顔を出したりして生活のサポートや日々の体調などの確認を行うことができます。

 

しかしご家族が遠方であったり疎遠になってしまっている場合もあると思います。

今回はそのような一人暮らしで、かつ身体的な能力が低下している高齢者の財産管理方法について触れてみたいと思います。

 

1. 資産等の確認

加齢に伴う身体的な能力の低下により外出等が困難になることから

  • 各種支払い
  • 賃貸借契約や火災保険契約の更新手続き等の契約管理
  • 年金や医療、介護サービス等の受給手続き
  • 確定申告手続き
  • 各種資産(預貯金、有価証券、不動産、貸金債権など)の管理

などのような様々な手続きや管理が十分とはいえない状況が考えられます。

特に、一人暮らしで近くに親族がいない場合は上記財産管理が不十分な状態で放置されている危険性もあります。

 

そのような場合、高齢者と第三者(心から信頼できる知人、弁護士や行政書士などの専門家など)と財産管理委任契約を結び財産管理を行うことを検討されると良いと思います。

 

上記契約を結んで財産管理を行う場合は前述の各種支払いや資産の状況などについてていねいにヒアリングをした上で通帳の記帳の内容を確認したり、自宅の書類や郵便物等を確認するなどの方法により十分な調査を行うことが必要です。

 

2. 介護保険制度の利用

介護保険制度は、家庭に伴う疾病等により、要介護状態または要支援状態と認定された65歳以上の者に対して、必要な介護サービス給付を受けることができる制度です。

 

介護保険によるサービス利用者の自己負担額は、各認定区分に応じた支給限度額の範囲内であれば、原則として1割です。一人暮らしで身体的能力が低下している高齢者の場合、買い物、食事、入浴等の日常生活に必要な動作が困難になっている場合が多いため、介護保険制度の利用を検討した方がよいでしょう。

 

要介護、要支援の認定は

  1. 市区町村役場の介護保険担当部署に申請
  2. 市区町村の調査員の訪問による介護の必要性について調査
  3. 主治医の意見書
  4. 介護認定審査会による判定
  5. 要介護認定結果通知

という流れで行われます。

 

要介護、要支援認定がされた場合は、ケアマネージャー(介護支援専門員)がケアプランを作成することになりますので、ケアマネージャーとよく相談し、本人の希望や生活状況、経済状況等をふまえ、本人にふさわしい介護サービスを受けられるようにします。

なお、身体的能力の低下が大きくなり、一人暮らしの生活が困難となってきた場合には、施設への入所を検討することになります。

 

3. 金銭管理の方法

日常の金銭管理の方法については、財産管理委任契約の内容によりますが通常は本人の各種支払いや資産の保全のため、受任者が本人の通帳等を預かることになると思います。

 

もっとも、本人が一人暮らしの場合には、日々の生活のための食料や日用品の購入等が必要になるわけですが、受任者が本人に代わってそれらの購入を全て行うことは現実的ではありません。

 

また、本人の身体的能力の程度によりますが、本人自身で買い物や外食等を行うことが可能な場合は、自身で自由に使用できる一定の金銭を手元に置いておきたいと思うことが通常です。

 

そのため、例えば、受任者が通帳等を預かった上で、受任者が1~2週間に1回程度の頻度で本人を訪問するなどして、当該期間の本人自身の支出に必要な現金を手渡すなどの方法により、受任者による適切な財産管理と本人のニーズを両立させることが考えられます。

 

4. まとめ

以上、一人暮らしで身体的能力が低下している高齢者の財産管理方法ついて触れました。

高齢者のサポートと言っても様々なものがあります。今回は特に財産管理の面からどのようなサポートができるかという内容でしたがそれだけではなく身上保護に関する問題も切り離して考えることはできません。

次回は財産管理だけでなく身上保護も行う場合について触れたいと思います。

 

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

 

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