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遺贈について

目次

1. はじめに

皆さん、こんにちは。

行政書士の林です。

9月も半ばになると、朝晩が急に涼しくなったように感じます。

早朝ウォーキングにはちょうど良い季節です。

 

私が遺言書作成サポートをさせていただく方の中に

相続人以外の方への遺贈を希望される方が一定数いらっしゃいます。

今回はその「遺贈」をテーマにお伝えしたいと思います。

 

2. 遺贈(いぞう)とは

 

遺言によって自分の財産を誰かに無償で贈ることを言います。

遺贈を受ける人(=受遺者と言います)となり得るのは相続人に限られず、第三者に対して行うことも出来ますし個人ではなく法人に対しても行うことができます。

 

私の関与させていただいた方の中にもこれまでお世話になった団体などに贈りたいという方もいらっしゃいました。

 

ただ、注意が必要なのは「遺留分」に関する規定に反していないか、ということです。

遺留分権利者から遺留分侵害額請求がなされると受遺者又は受贈者は、遺留分侵害額を負担することになる可能性があるということです。(詳しくは過去の記事「遺留分って何?」参照)

 

3. 遺贈の種類

遺贈の種類としては、「包括遺贈」「特定遺贈」があります。

【単独包括遺贈】

全部の財産を1人に遺贈すること

【割合的遺贈】

財産全体に対して割合で示して遺贈すること

 例)甲に全財産の3分の2、乙に3分の1を遺贈するなど

民法では包括遺贈を受けた受遺者は、相続人と同じ権利義務を有すると規定されています。

これはどういうことかというと、包括受遺者は相続人と同様に、積極財産(プラスの財産)、消極財産(マイナスの財産)の双方をその割合に応じて承継しますし、その放棄・承認は3ヶ月以内に家庭裁判所に申述する必要がある、ということです。

 

 

遺言により特定の具体的な財産を贈与すること

 例)A不動産を甲に、金1,000万円を乙に遺贈など

特定遺贈の場合には、受遺者は積極財産(プラスの財産)のみを取得することになり、また、遺言者の死亡後にはいつでも遺贈の放棄をすることができます。

 

4. 遺贈することができる財産、できない財産

遺言者個人に帰属している物権、債権、その他権利のうち、譲渡が可能な積極財産は、基本的にすべてが遺贈の目的物になり得ます。「個人に帰属している」ことが必要ですから、例えば、一人会社を経営されている方がいたとして個人名義の株式や出資金は遺贈の対象になりますが法人の財産であれは遺贈の対象とすることはできません。

 

また、債務は原則として遺贈することはできません。通常の場合ですと当然に法定相続分に従って相続されることになります。

 

具体例をみてみましょう。

 

【遺贈の目的となるもの】

  • 不動産
  • 動産
  • 債権(預貯金や無記名債権など)
  • 株式・出資金
  • 営業権、知的財産権(遺言者個人に帰属しているもの)など

【遺贈できないもの】

  • 譲渡ができない財産(個人的な約束事など一身専属的な権利や法令上の規定によるもの)
  • 遺言者に帰属するとはいえない財産(死亡退職金、遺族年金、生命保険金、香典など)

5. まとめ

以上、今回は「遺贈」をテーマにまとめてみました。

 

たまに耳にする話題ですが、芸能人の遺産相続。

多額の財産を所有しているが、子供達には相続させるつもりはなく広く社会の為に寄付をしたい、という方もいらっしゃいますね。その場合、何も手続きしていないと実現できない可能性が高いです。

ではどうすればよいか。

それは遺言書で「遺贈」することを明確に記しておく、ということになります。

言うまでもありませんが、これは芸能人に限った話しではありませんし財産の多少も関係ありません。

 

ぜひこの機会に、ご自身だったらどのように分配するか・・・など検討されてみてはいかがでしょうか。

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

 


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